2011年10月24日月曜日

市内第2のファヴェーラ、パライゾポリス訪問(1:廃棄物アート、ベーベラさん)

パライゾポリスニュースで「ファヴェーラ内の抗争」なんてことを聞いたり、映画「シティ・オブ・ゴッド」や「Tropa de Elite」なんかを見て、リオにはファヴェーラと呼ばれるスラム街があるんだなあ、なんてことを知っている方もいるかもしれません。が、ファヴェーラは、まあブラジルのどこの街にもあります。もちろんレシフェにもあったし、サンパウロにもあります。リオのファヴェーラは、見晴らしがいいこともあって、外国人の観光スポットにもなっているようですが、まあ基本危険なので1人でおろおろと行ってはいけない場所でございます。
で、パライゾポリス。イビラプエラ公園サイズの敷地で約8万人が暮らす、サンパウロで二つ目に大きなファヴェーラです。なんでここに出かけようかと思ったかといいますと、すごいアーティストが住んでいるという情報を仕入れたからです。その二つ名は「ブラジルのガウディ」。これは・・・見たいでしょう?その情報の出元は、"TimeOut Sao Paulo"なんですが、このサイトによると、お勧めガイドは、Flavia Liz Di Paolo at Unique in São Paulo (8119 3903, www.uniqueinsp.com). とのこと。で、早速連絡し、連れて行ってもらったわけです。

フラヴィアさんは、6カ国語を操り、海外あちこちに住んだ経験もあるのですが、まーパワフルな典型的と言っても良いブラジル人女性です。彼女の自宅から自家用車でパライゾポリスに連れて行ってもらいました。その道中、もうしゃべるしゃべる、ものすっごい情報量です。パライゾポリスは、新興高級住宅地モルンビ地区にあるのですが、その歴史から名所から・・・もう一気に物知りになれました。

高級住宅地が突然終わると、パライゾポリスが始まります。落差は確かに激しい、けど、入り口はそんなに貧しい/危険な感じが漂っているわけじゃないです。ちゃんと舗装もされているし、ふつーにカフェとか八百屋とかハワイアナスとか並べた店があって。10年ほど前のレシフェのちょっと貧しいところよりも豊かな感じ。フラヴィアさんによると「奥はこんなじゃない」とのことですが。

ベーベラさんとフラヴィアさんまずは、廃棄物をアートに作り替える車修理工、ベーベラ(Berbela)さん。4人の子供のお父さんでもあります。彼はフラヴィアさんとも仲良しで、着いた途端「今日はね、新作が2つあるよ!」と早速ヘリコプターと戦車を見せてくれました。かっこいい。結構、「譲ってくれ」と言われるそうですが、プレゼントはしても、絶対に売らないんですって。お金のために作ってるんじゃないというプライドが素敵です。

バイクで、自慢の自作自転車&バイクも見せてくれます。すげえ派手ですが、これに乗ってどこへでも出かけるという実用品。

ギャラリー入り口それから、「ギャラリー」へ。まあ、いっろんなものがあります。カメラとか人形とか、自作バイクのミニチュアとか、ベーベラさんが好きな昆虫とか。
ゴミのポイ捨てが道を浸水させてしまうことから生まれた釘を磁石で集めたオブジェやアマゾンの生き物を集めた、環境をテーマにしたものもあります。



オフィシナ朝、今日はこれ作ろう、とインスピレーションが湧いて、毎日作るんだそうです。材料は、使い物にならなくなった車の部品とか、ゴミ捨て場や道で拾った廃棄物。すごいですね。(つづく)


ゲート カブトムシ 人形

アマゾンの木

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