2014年8月29日金曜日

ブラジル 2014年前半 広告費

ワールドカップが行われた、ある意味特殊な今年度の広告事情が、IBOPE(ブラジル世論調査・統計機関)サイトに掲載されていましたので、ご紹介します。

 まず合計額は、前年比15%増の596億レアル(約2兆7360億円)。うち、57%がオープンTVへの投資でした。面白いのが、ペイTV(TV Assinatura)への投資額が41%も増加したことです。オープンTVの方は24%増。

やはり、ワールドカップの中継が大きく影響しています。
広告主ランキングトップ10の内、6社がW杯の放映スポンサー(TV局のW杯パッケージを購入)。当然、ワールドカップのあった6月のオープンTVに広告費は集中しました。1つ前のW杯があった2010年度に比べると、72%増だとか(インフレもあると思いますが)

ちなみに、広告代理店ランキングで7位に入っているNBSですが、今年、電通の海外本社、電通イージス・ネットワークが株式の70%を取得。完全子会社化されたとこです。

2014年8月28日木曜日

ブラジルの国民的漫画、Monicaシリーズ、日本語版アニメチャンネル登場


YouTubeの"Monica Toy"に日本語ページができたそうですよ!

「モニカとゆかいな仲間たち(Turma da Monica)」といえば、マウリシオ・デ・ソウザ氏の代表的な漫画ですが・・・キャラクターもなんだかポップなちっちゃいバージョン「Toy」で、こんなアニメが作られていたのですねー。

マウリシオさんは、今年の伊勢丹のブラジルフェアでサイン会を実施したそうですが、お客さんが並ぶ人気だったそうですよ。チェックしてみて下さいね。

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えらい並べてしまいました・・・

セヴィチェが旨い!オーロラ通りのペルー料理屋

セントロの人気レストラン、Rinconcito Peruano、行ってきましたよ。週末、看板もないこの店の階段に(2階の店舗までは鉄砲階段なので)大勢が並んでいて、諦めたこともありましたが、ようやく実現。

平日のランチアワーも、満席でした。しかし、確かに美味しい。そしてお得な値段設定。
これは、また絶対行きます。


セビチェ・ミスト1人前

Rinconcito Peruano

Rua Aurora, 451 最寄り駅は、LuzかRepublica
Segunda: 12h - 17h / De terça a sábado: 12h - 23h / Domingo: 12h - 21h
Telefone 011 3361-2400

Grupo Corpo & Sao Paulo Dance Company @Teatro Alfa 2014

今年もテアトロ・アルファのダンスシーズン、始まりました。
トップは、グルーポ・コルポ(Grupo Corpo)

残念ながら新作はなく、前半は、レニーニ(Lenine)の作曲で、Triz。後半は、グルーポ・コルポ30周年の作品で、カエタノ・ヴェローゾ&ジョゼ・ミゲル・ヴィズニッキ(Caetano Veloso & José Miguel Wisnik)楽曲担当の Onqotô(2005)です。

(Grupo Corpoサイトより:Triz)

Trizは去年見たばかりだったのでね、もちろん良いのですが、すごい感動はなく・・・世界の始まりを表現した"Onqotô"の方は、ユーモアがあって面白かったです。カエタノの声も私は好きですし、振り付けもグルーポ・コルポらしい気がしました。ビデオはこちら

2作目は、サンパウロ・ダンス・カンパニー(Sao Paulo Companhia de Danca - SPCD)。3作で、1つ目はミハイル・フォーキンの「薔薇の精(Le Spectre de la Rose)」、2つ目がイジー・キリアーンの「小さな死(Petite Mort)」、最後が、ウィリアム・フォーサイスの「働き合う作用(Workwithinwork)」。これがよかったー。

「薔薇の精」は、ピアノの生演奏も素敵なクラッシックな作品。「小さな死」は、布や剣を使った演出も魅力的な、男女各6名による力強い作品。

「薔薇の精」;パンフレットより
「小さな死」;パンフレットより


でもやっぱり一番面白かったのは、「workwithinwork」かなあ。2人のヴァイオリンの演奏に合わせて行われる即興風の動きがかっこいい(緻密に計算されているらしいのですが)。衣装もステキだったし。


「workwithinwork」;パンフレットより

初回の印象はいまいちだったのですが、毎年、このダンスカンパニーが好きになってきています。

次回は、デボラ・コーカー。楽しみ〜。

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2014年8月25日月曜日

裏千家 南米普及「60周年記念茶会」入場前売り券のご案内

茶道裏千家中南米地区普及60周年イベントがブラジル、サンパウロで今月末に執り行われます。特に31日、ハイアットホテルで開始される記念茶会は、一般の方もお茶をいただける機会です。

全席セットは、既に完売していますが、10時〜16時の間に、薄茶1席を楽しむチケット(R$35)は、まだ販売中です。

ご希望の方は、 武田有美さん(ブラジル茶道普及に尽力された武田宗南さん、宗芳さんのお孫さん!)までご連絡下さい。日本語でも大丈夫ですよ。

 月曜〜金曜日、9時から19時:TEL: 5571-3117
 ビラ・マリアナ(地下鉄アナ・ホーザ駅)の武田さんのオフィス(アキタ美容形成クリニック横)でのピックアップがベストですが、配達も可能だそうですよ。

ちなみに50周年イベントは、メキシコで開催されたそうです。
せっかくサンパウロにいる皆さん!お子様連れでも歓迎とのこと。ぜひ、どうぞ。


「一生に一度の機会ですよ!」と武田有美さん


下記、ニッケイ新聞より抜粋:


茶道裏千家60周年=記念式典、茶会を盛大に

茶道裏千家淡交会総本部が南米普及60周年を記念し、当地に裏千家を普及した千玄室大宗匠(15代家元)を迎えて8月29日から3日間、聖市で記念イベントを開催する。
 29日は会員限定の晩餐会、30日は午前10時より聖州政庁(バンデイランテス宮殿=Av. Morumbi, 4500)で「記念式典と献茶式」が開かれる。大宗匠による講演会も。参加無料だが事前に入場券の申込みが必要。
  31日は午前10時から「60周年記念茶会」がグランド・ハイヤットホテル(Av. das Nacoes Unidas, 13301, Itaim Bibi)である。アマゾン席、南米席、点心席など全8席。国外から500人、国内も合わせると約1千人の来場を見込む。入場には茶券が必要、当日購入も 可。


サンパウロ新聞 より抜粋
茶道裏千家ブラジルセンター 中南米地区普及60周年記念行事

【既報関連】茶道裏千家ブラジルセンター(林宗慶代表)は、中南米地区普及60周年記念行事を29日から31日までの3日間にわたって執り行う。

  1954年に当時の大宗匠が来伯して以来、今年で60周年を迎えた裏千家の中南米地区での普及活動。この度の記念行事には、千玄室大宗匠(15代目裏千家 家元)を筆頭に、日本から約300人、その他メキシコ、ペルー、アルゼンチンなどの中南米諸国や北米などから合計約500人が駆けつける。

  29日は、日本館60周年記念月間開会式での「千玄室大宗匠の講演」が午後2時からサンパウロ(聖)市イビラプエラ公園内の同館で(参加費と申し込みは不 要)開催。「大宗匠主催晩餐会」は、同日午後6時から聖市ブルックリン区のグランド・ハイアット・ホテル(Av. Das Nacoes Unidas 13301)で行われる(会員のみ)。

 30日は、「日伯交流文化行事『平和記念献茶式』」が、午前10時から聖市モルンビー区の聖州政庁バンデイランテス宮(Av. Morumbi, 4500)で。(参加無料だが、要予約)。

 31日は、「60周年記念茶会」が午前10時からハイアットホテルで(当日券あり)。
「さよならパーティー」は午後6時から聖市ブルックリン区のモルンビーショッピングセンター内のシュラスカリア、サウス・プレイス(Av. Ro que Petroni Junior, 677)でそれぞれ行われる(会員のみ)。

 案内に来社した池田宗美推進委員長、松原宗美同副委員長、武田宗知さんらは、「地球の反対側に大宗主が来られるなどめったにない機会。ぜひ皆さんお越しださい」と呼び掛けた。

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2014年8月20日水曜日

遠藤選手宿泊のお部屋も公開!サッカー日本代表宿泊施設@ITU

先日、イトゥのサッカー日本代表が泊まったホテル「スパ・スポーツ・リゾート」内を見てきました。

正直、「(試合会場に比べて)寒くて遠いところに泊まったのが敗因だ〜」とか「工事が遅れて、間に合わない〜」などという話ばかりが耳に入り、あまり良い印象を持っていなかったのですが・・・すっげぇいいところでした!
贅沢なとこに泊まっていたんですねえ。

 スパ・スポーツ・リゾート、レセプション

 結構入り口が分かりにくいのですが・・・高い壁に囲まれた敷地の広いこと!静かだし、相当和みます。

早速新館へ案内してもらいます。

 選手団が宿泊した新館(現在リフォーム中)

新館レセプション。「白に赤い壁のアクセントは、日本をイメージしたんだ」

そして、選手が宿泊した部屋が並ぶ2階へ。1人で2部屋使用、という余裕のあるレイアウトで、お風呂もあるし、なかなかです(片側、1部屋できなかったという話を聞いていましたが、確認できず)

遠藤選手の部屋のベッド

遠藤選手の部屋の椅子

遠藤選手の部屋からの眺め

選手の部屋からは、サッカーコートが2面、眺められます。歩いて練習に行けます。ちなみに日本代表の練習は、1日1回だったそうで、案内の人曰く「ここで合宿したブラジル人チームでさえ、1日2回練習するのに、日本人は随分、怠け者だねえ」
まあ、遊んでいた訳ではないと思いますが。

サッカー場が見下ろせるジム

ちなみにこの施設、毎年サンパウロのプロサッカークラブ、コリンチャンスやパルメイラスが合宿に使用しているんだとか。というわけで、ジムなども充実しています。

ただ、日本サッカー協会のお話によりますと、元々コートの周りには照明が無かったそうで・・・それじゃあ、夜使っていいよって言われても・・・ねえ?
初戦が日没後のスタートということもあり、思い切って、日系有志の方々が取り付けたそうですよ。今後は、みんな夜も練習できますね。(まあしないのかもしれませんが)

ところで、この施設のあるイトゥ市の中心街ですが、本田が・・・。幸福の科学って・・・。
 分かるけどね・・・誰か。

特集は「サッカー日本代表エース 本田圭祐 守護霊インタビュー」


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2014年8月19日火曜日

大盛況!IZAKAYA発売記念会レポート

先日、ご案内した著者・高橋ジョー さん/ 写真・仁尾帯刀さん / イラスト・高橋ミカさんの「IZAKAYA」発売記念会、行って参りました。

左からミカさん、ジョーさん、仁尾さん

仁尾さんと息子くん

いやあ、もう大盛況。見て下さい、ながーい列。



ジョーさんのイベントらしく?ロリータちゃんも応援に駆けつけていました。

↑今回のプロデューサー!

偶然道でお会いし、ご一緒させていただいていた、日本から単身赴任されている方が「サンパウロの記念になるよ〜」とおっしゃっていました。確かに!
「日本食好き〜」とアピールしてくるこちらの友人への贈り物だけではなく、駐在でいらっしゃっている方も、サンパウロ滞在の記念になりますよ。

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2014年8月14日木曜日

IZAKAYA 出版記念サイン会のお知らせ


ブラジル最大の出版社メリョラメントス社から、「IZAKAYA: POR DENTRO DOS BOTECOS JAPONESES」(著者・高橋ジョー / 写真・仁尾帯刀 / イラスト・高橋ミカ)が発売されるそうです。

リリースによりますと、ジョーさんの1年3ヶ月に渡る調査の対象となったサンパウロ市内の居酒屋7件は、かぶら、一茶、ぶえの、金太郎、喜怒哀楽、梵、光義。

利酒師で日本酒コンサルタントのソニア・ヤマネさんとヤスミン・ヨナシロさんの指導を得た日本酒基本情報も掲載されているそうです。更に、ブラジル人のテイストを熟知する著名なフード・ジャーナリストやレストラン評論家を集めて、居酒屋料理と日本酒の試食試飲会を設け、ブラジルでの日本酒普及の可能性も追求したそうです。

なんだか盛りだくさんですね。出版記念サイン会情報はこちら↓

「IZAKAYA: POR DENTRO DOS BOTECOS JAPONESES」出版記念及びサイン会

  • 場所: Livraria Cultura (Conjunto Nacional 内の大手書店 Avenida Paulista 2073 (最寄の地下鉄駅Consolação から徒歩一分)
  • 日時:2014年8月18日(月) 午後6時半~9時半
  • 当日価格: R$ 75,00 (ブラジル全国主要書店で販売 R$ 79,00)

2014年8月7日木曜日

【小ネタ】マナウスの巨大じゃがいも収穫


メガ★ブラジルサイトに「重さ80kg! ブラジル、マナウスの農園で巨大じゃがいも収穫される」って記事が出ていたので、元のサイト(G1: Agricultora encontra batata de 80 kg em sítio na Zona Rural de Manaus)の写真みましたが、すごいなあ。
みかんもでかい・・・

2014年8月5日火曜日

農水省「和食」イベントin Sao Paulo:第3部 総理登場、試食会 

3部は、会議室に戻っての試食会。安倍総理が来る!ということで、日本人は、なんだかそわそわした雰囲気でした。



スペシャルな総理テーブルは、こんな感じ。



一般社団法人国際すし知識認定証協会Facebookによると、すしはこんな↓ですって。
ーーー
夕刻総理のご訪問をいただき、ご挨拶を頂きました折に、現地の食材で作りましがすしを召し上がっていただきました。
鱸の昆布締め、鮪のヅケ、サーモンのズケ、鱸のポン酢モミジオロシレモン添え、中トロ、鱸は方が大きく筋も強く多少水っぽいので、昆布締めにしました
マグロはメバチ鮪で、手にした時には、腹の部分が溶け気味で、匂いもありましたが、江戸前の技法(血抜き)で匂いの元である血糊を落とし、色も蘇らせました。赤身はズケにしました。サーモンも湯引きをしてズケにしました。
手に入る少ない食材でしたが、総理及び皆様に喜んでいただきました。

ーーー

お腹をすかせたプレス関係者の人気は、やっぱりすし。あとは、さんまが好評でした。
さんま。奥は、里芋と冬瓜ときぬさやとごぼうの煮しめ

アレックス・アタラ氏のアリ(formiga içá amazônica)と白醤油とジャンブーの花(多分)の1皿は、「おお、アリだ〜」と話題になっていました。
アリが乗っています
私は天狗舞も嬉しかった・・・。

 珍しい食材を集めて来ることで知られるアタラ氏ですが、ATAという協会でも食材、食材の生産者、環境、文化を守る啓蒙活動しているようですよ。バニワ族のピメンタ(Pimenta Baniwa)とか・・・。

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農水省「和食」イベントin Sao Paulo:第2部 料理講習会


さて、同イベントの第2部ですが・・・トップを務めるのは、風戸シェフ。炊飯器でご飯が炊きあがっていない・・・というトラブルをものともしない、すばらしいトーク展開にみんんなが夢中になりました。

「イメージは、マイケル!」

「お米の研ぎ方は、リズミカルに。イメージはマイケル・ジャクソンで!」とか、「(高地の)ボリビアで実践して見せたんですが、息が上がっちゃって・・・米を研ぐのも実は危険 なんですよ〜」とかから始まって、独身女性(「未婚限定、出戻りはダメですよ〜」)をステージに挙げての包丁のデモには、会場も笑いの渦に。
キュウリで作るエンゲージリングや、包丁の切れっぷりを紙を切って見せた上に、「最近年で手が震えるんですよぉ」なんて言いながら日本酒呑んだあげく、女性の腕に乗せたキュウリを切ってみせたり・・・

紙で包丁の切れ味を見せるシェフの横で、
キュウリを乗せられて固まる独身女性 

スズキを卸しています

スズキを卸すのも、笹の葉の飾り切り(笹の切り口からネタをフレッシュに保つ成分が出る)もウケてましたが、彼のトークが最も印象的だったかも・・・。エンターテイメントショーとしても完成度が高い・・・。

ちなみに、よくされる質問は「女性は手の温度が高いか
ら、すし職人には向かないのですか?」だそうですが、「そんなことは全くありません。特に最近の女性は、手も心も冷たい・・・」とおっしゃってました。

心の温かい女性募集中

認定証をちゃんと持つすし職人がブラジルでも増えるといいですね。


続いては小池シェフのだしの取り方と秋刀魚の紹介。

昆布、鰹節、しいたけの3種のだしを合わせる実験や、里芋、冬瓜(冬瓜って、abóbora-d'águaって言うんですね!)を切る作業に、会場内の立候補者が挑戦しました。

ところで・・・秋刀魚って餌を食べてから排出する時間が短いため、内蔵が美味しいって知らなかった・・・さんま、バーナーで炙ってから、だし(酒1/2、みりん1/2、醤油1、砂糖1、だし1、しょうが)で煮込んでいましたが・・・炙っただけで美味しい香りが立っていましたよ。



最後は、アタラシェフ。
まずは珍しい「maçã do coco(ココヤシのリンゴ)」を材料に使うと紹介。これは、芽の出たココナッツの中身。水だった部分が白く固形化したもので、最後に食べさせてもらいましたが 、確かにちょっとリンゴっぽい風味がある、ふわふわというかぱさぱさと言うか、スポンジ状のものです。アマゾンの方の漁師が、海が荒れて漁に出られない時、陸に落ちているこの椰子の中身を食べて餓えを凌いだんだとか。

芽の出たココナッツを割ると・・・

こ〜んな風になっています

加えて、アタラ氏が気に入っているアマゾンで取れる海藻のcodium(海松/ミル)や、日系人がドンに手書きの手紙と共に売り込んだというalho negro(黒ニンニク)、それに粉末にした海藻(昆布だったかな?)などを使った1品。

海松がかわいい1品目


それからもう1品は、ベジタリアンコースの一品として開発したもの。(骨の代わりに)醤油を使ったベジタリアンデミグラスソースにジロ、マシシ、キアボ(オクラ)、サツマイモ、マンジョッカ、かぼちゃ、アサツキの根、オラ・プロ・ノビス(ora pro nobis)の葉、カタバミの葉、なんかに、ゆずと山椒をかけて、白みそにニンニクと蜂蜜を合わせたものを添えたもの。

3品目は、デザート。以前にも紹介しましたが、プリプリオカとバナナのラビオリです。香水師にプリプリオカに合うのは、柑橘系とバナナ、と言われて開発したんだとか。最後にシュッとプリプリオカエキスも吹きかけて完成です。

アタラ氏のメインとデザート
続く

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安倍首相も登場!農水省「和食」イベントin Sao Paulo:全体概要&第1部

土曜日、農林水産省主催の「和食セミナー:料理講習会(Seminario Internacional Washoku: Os sabores do Japao)」に行って参りました。

1部は、風戸正義シェフ(国際すし知識認定証協会代表理事)、小池信也シェフ(サンパウロ日本料理店「藍染」「酒蔵阿吽」オーナー)、井村慎氏(井村屋USA副社長)による基調講演、現地調理学校SENACの先生と生徒さんによる「私の日本料理」プレゼンテーション。それからアレックス・アタラシェフ(「D.O.M.」オーナーシェフ)のまとめ。

2部は、場所をレストランへ移し、料理講習会。風戸氏の「魚のおろし方/酢飯の作り方とすしの握り方」、小池氏の「だしの取り方、だしを使った料理の作り方」、アタラ氏の「日本食材を使ったブラジル料理の作り方」を見ることができました。

3部は会議室に戻っての試食会。14時から18時半までの盛りだくさんなものでした。せっかくなので、講習会のハイライトをご紹介しますね。

明るく美人な司会のメイリ・カミアさん。

まず、風戸氏の基調講演ですが、テーマは「衛生」。講師の風戸氏は、 海外に「SUSHI」、「SASHIMI」といった生食が広がる中で、生食への正しい知識や技術がない人が見よう見まねですしを調理、提供すると、食中毒などを起こしかねない(延いては、すしが敬遠されることになりかねない)ことを危ぶみ、これまでに世界40カ国以上を廻って啓蒙活動を行っている方です。


酢〆、ヅケ、湯引き、血抜き、炙り、洗いなど、味はもちろん衛生面も考慮された調理法や、空気に触れる面を少なくし、ネタの酸化を遅くする片刃包丁の技術などが紹介されました。会場が沸いたのは、スルメイカやサーモンに潜むアニサキスの画像(⇒取り除けないとすし職人になってはいけない)や、調理用手袋と石けんで洗った手に残るバクテリアの比較画像(調理用手袋には、あっという間にバクテリアが繁殖)。衛生面への配慮が大切なのは、よく伝わったように思います。


続く小池氏の講演は「うまみ」について。うま味インフォメーションセンターのサイトにプレゼンテーションがあります。



そして井村屋さんは、米、豆、砂糖で作る(油を使わない)ヘルシーな和菓子を紹介。1つ1つのお菓子にストーリーがある、幸せを願うおもてなしの心があることを伝えました。


ここでアレックスシェフ登場。京都を訪れた体験に基づいて、日本食には、「シンプルに見える一皿の背後に、すごい複雑さ(ストイックな修行とか季節感や背景を鑑みた材料選びや切り方)が秘められていること」また「すごい複雑さを極めるとシンプルな形に落ち着く」 ことを感じると話していました。


 その後、セナキのエイジ・トミマツ先生がプレゼン。和食が世界無形文化遺産になったことを受け、ブラジルにはまだない食にまつわる遺産候補になるものを見つけたい、と話していました。例えば、バイアーナのアカラジェ、レシフェのボロ・デ・ホロ(Bolo de Rolo)とか、ゴヤバーダとか・・・

元生徒のヘナン・ブラッソラッティさんは、日本旅行の体験を紹介。ブラジルは、日本の馬肉の最大の輸入先 だったって知らなかった!と言っていましたが、参加者もショックそうでした(多分、馬肉を食べるなんてひどいという感じで)。(ちなみにざっとサイトを見た感じでは、ブラジルからの馬肉は、人の食用ではない(飼料用)みたいです)

でも、日本で簡単な食事から料亭の食事までいろいろ味わったという体験は、相当なものだと思います。これがやっぱり一番、世界の人々に和食の魅力を感じてもらえる気がします。

続く