2013年4月22日月曜日

ラテンアメリカ最大の広告賞 WAVE Festival 2013

業界誌meio e mensagemが主催するラテンアメリカ最大の広告祭、ウェイブフェスティバル(Wave Festival)2013が先週、リオのコパカバーナパレスで開催されました。
カンヌ広告祭を受賞したものが、こちらでも多く入賞したようです。ここでは、グランプリを獲得したものの中から、私がまだ見ていなかった2作品をご紹介しますね。
なお、受賞作一覧は、カテゴリー別にこちらに掲載されています。

1作目は、PR部門グランプリを受賞した日産ブラジル(Nissan do Brasil)の「Time Nissan: Linha de produção de heróis(チーム・ニッサン:ヒーロー制作ライン)」。リオ2016オリンピックスポンサーとしてのアクティベーションです。代理店は、IN PRESS ASSESSORIA DE IMPRENSA E COMUNICAÇÃO ESTR。




2作目は、アウトドア部門グランプリを受賞したコロンビアの国防省(MINISTERIO DE DEFENSA)の「RÍOS DE LUZ」。ゲリラのメンバーに対して、クリスマスに家族の元に帰るように促すメッセージを河に浮かべる施策です。代理店は、LOWE SSP3 S.A.。

CANNES LIONS 2012 RIOS DE LUZ CASO Agencia: LOWE SSP3 from TONKA on Vimeo.

共に社会的な施策です。ソーシャルメディアもあるので、この辺りの「いい話」は、どんどん共感>共有されて広がるのでしょうね。

2013年4月16日火曜日

オリンピックメダリスト上野順恵さん講演会

先週、日本ブラジル商工会議所主催で、三井住友ブラジル保険株式会社の上野順恵さんの講演会が行われました。
上野さんは、柔道女子63kg級 世界ランキング1位(2012年)、2012年ロンドンオリンピック 女子63kg級 銅メダル、世界柔道選手権大会 優勝2回(2009年、2010年)他にも優勝多数、という経歴の持ち主です。生のオリンピック選手の声が聞ける好機!ということで参加させていただきました。

柔道選手、というと、なんとなくごつくて口べた・・・といった勝手なイメージを持っていましたが(失礼ですよね)、見た目は、しまっていてぜんぜんごつくないし(腕を触った姐さん方曰く「かったいのよぉ!感動したわ〜」)、お話も壇上で笑いを取れるこなれぶりでございました。

何が印象に残ったかと言いますと、1つは、「ブラジル柔道が日本に近いからか、ブラジル選手と一番気が合った」という理由でブラジルに駐在希望を出されたと言うこと。
日本やブラジルの柔道は、欧米に比べて競技というだけではなく、精神鍛錬も大切にするのだとか。日本は非常によく分かるのですが、ブラジルでも精神面を大事にするのですね。知りませんでした。

もう1つは、オリンピックでメダルを取るには、ものすごく多くのことを犠牲にしなければならない、ということ。そうだろうと思ってはいましたが、メダリストの口から出ると、なんというか「やっぱりそうなんだぁ」と。
柔道では、試合当日に体重測定があり、かなり緊張するそうです。落としすぎると体力が減ってしまうし、0.1kgでもオーバーすれば出場できないとなると、調整は相当大変だと思います。選手村でも、ぎりぎりまで、髪を切ったり、廊下を走ったり、薄着になったり、が行われるんだとか。ちなみに下剤はドーピングだそうです。
上野さんも、大好きなお酒を飲まずにがんばったそうです。でも、当時、ご飯を食べられず、金しか見てなかったのに、準決勝で負けてしまったと悔いておられました。でも、そこから姉さん(70kg級柔道金メダリスト)の「メダルを取るのと取らないのでは、違うよ!」という励ましに応えて、敗者復活>銅メダル獲得、を果たしました。いやあ、本当に強い精神も必要なのでしょうね。オリンピック選手・・・改めて、すごいですね。

後は・・・、やっぱりお酒がお好きなこと!いや、柔道ともオリンピックとも関係ないですが。私との唯一の共通点ということで・・・。
柔道選手はお酒が好きな方が多く、試合が終わるとストイックな生活の反動のように、えらい飲んで盛り上がるそうです。この飲み会もなんだかすごそうですね。



2013年4月15日月曜日

ブラジル人は、やっぱり「見た目」重視!の調査結果

下記、ちょっと前にサンパウロ新聞に掲載されたニュースですが、コレ、家具だけではなく、何にでも反映される傾向なのでは?と思います。



「質」より「デザイン」重視傾向=家具購入者調査 13/04/08 (6:06)

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 たとえ機能性を気に入って購入するにしても、家具選びの際の最も重要なポイントは「美しさ」である──。工業マーケティング研究院(IEMI)のマーケット・インテリジェンスが行った調査に対して、消費者の41%がこう答えた。「耐久性」としたのは18.6%、「エレガントさ」は10.3%で、「質の良さ」と答えたのはわずか9.2%だった。3月20日付伯メディアによると、IEMIのディレクターであるマルセロ・プラド氏は「家具購入者にとって質や耐久性は購入を決める際の重要な要素ではあるが、美しさやデザインが最も基本となる」と話している。同調査によると、最も購入されている家具は洋服ダンス(回答率13.7%)、ソファー(12.0%)、マットレス付きボックス型ベッド(8.5%)、キッチンキャビネット(8.0%)、棚(7.5%)などだった。

今年の家具市場についてIEMIは、生産は昨年比5.5%増、小売りは数量ベースで同6.8%増、金額ベースで同9.7%増とみている。12年の対前年伸び率はそれぞれ2.0%、4.5%、8.0%だった。政府の消費刺激策(減税)に乗って昨年、白物家電や自動車を購入した消費者らが今年は家具市場に戻ってくるとの見通しから、昨年を上回る伸びを期待している。家具への支出額は平均で1170レアルとみられている。

2013年4月6日付


41%の「美しさ」と10.3%の「エレガントさ」を足すと、半数を超える訳ですね。

おそらく、家電や電子機器などでは、「機能」の重要さは上がるかと思いますが、それでも、一定の機能を満たしたら、後は手の届く価格帯での「見た目」勝負なのではないでしょうか。

だから、新バス停もガラスなんじゃないかなー。モダン建築もなあ・・・。機能より見た目。だから面白い!という反面、日本のプロダクトデザインだとか建築への美意識が伝わりにくい風土かもしれませんねえ。今更ながら、妙に腑に落ちたのですよ。

2013年4月9日火曜日

All About ページ、オープンしました!

えー、本日、All Aboutのブラジルガイドとしてデビューしました。
写真は「プロに撮ってもらうように」ということでしたので、お友達の千葉康由さんにお願いしました。千葉さんは、AFPのサンパウロ支局にお勤めで、昨年も第55回世界報道写真コンテスト「ニュースの中の人々」部門1位を受賞するなど、ご活躍のお方でございます。

オールアバウト記事は、1ヶ月に1度程度の更新予定です。まだやるのかよ〜とか言わず、ABロード記事と併せて、こちらもよろしくお願いしますっ!

まだまだ親日!ブラジルの対日 世論調査結果

ブラジルの対日 世論調査結果の結果が発表されたと本日のサンパウロ新聞に出ていました。下記転載です。


親日ぶりが明らかに ブラジル対日世論調査結果 13/04/09 (6:02)

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 日本国外務省は3月25日、ブラジルにおける対日世論調査の結果を発表した。この調査は、ブラジル国内24州、53都市において16歳以上の600人を対象に面談したもの。

この結果によると、ブラジル人は日系人について「勤勉・能率的」(17%)、「礼儀正しい・親切」(16%)、「正直で約束を守る」(16%)とポジティブなイメージを持っており、当地での日系人の信頼度がいまだ高いことがうかがえる。さらに、「日系人はブラジル社会に貢献している」「どちらかというと貢献している」と回答した人は81%おり、また「在日ブラジル人が日伯関係の強化に役立っているか」について、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた人も77%に上った。

他方、日本人のイメージは「勤勉・能率的」(20%)、「集団・閉鎖的」(16%)、「計算高い」(17%)、「礼儀正しい・親切」(10%)、「正直」(9%)、「信頼できる」(8%)の順となっており、好意的イメージと否定的イメージが混在している。

しかし、全体の78%の人が「日伯関係は良好」「またはどちらかといえば良好」と答え、「日本に親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」人も合わせて75%いるなど、ブラジルの親日ぶりが明らかになった。「ブラジルにとって将来重要な国」(複数回答)としても、「日本」(50%)は「米国」(59%)に次いで2番目と高い数値を得た。

ブラジルが「日本に期待すること」(複数回答)は、「技術移転」(42%)、「ブラジル産品の輸入の拡大」(39%)、「工場設立による雇用の増大」(38%)、「投資」(21%)、「日本製品の輸出」(21%)の順となっており、日本が技術大国として認識されていることも判明した。

2013年4月9日付


対韓国など、他のアジアの国のデータも見たいですね・・・。

2013年4月5日金曜日

SP Arte & 関連イベント

アートギャラリーが大集合する国際アート市(International Art Fair)、SP Arteに行ってきました。本日から日曜日まで一般公開されているのですが、昨年度に比べて、えらい人出でした。
今年もKAI KAI KIKIが来ていたようです。でも、Gagoisanというアメリカベースのギャラリーが村上隆の作品を展示していて目を引きました。このギャラリーは、作品にアーティスト名、タイトルなどの表示をしていませんでしたが、・・・この作品ってバスキアですよね・・・?

 


後は、日系の作品、グラフィティアーティストの作品も気になりました。


スパンコールパンツが素敵なオス・ジェミオスの兄さん、そしてテート美術館も飾ったヌンカの2枚組・・・。
そういえば、あれ、グラフィティのビエンナーレ。見逃したんですが、イースター前に行ったときには、MUBEの外にまだ何作品か残っていました。
美術館やギャラリーに入ると、グラフィティの良さがなくなるという意見もありますが、こちらも結構迫力があり、良かったですよ。



それから、もし今週末行けない人。関連イベントでいいのがあります。
Casa Electroluxで4月30日まで開催するSergio Rodrigues&Fernando Mendes家具展と、5月30日までLina Bo Bardiの生家、Casa de Vidroで開催されるThe Insides are on the outside"展。Casa Electroluxは、世界初のEletroluxのコンセプトショップ。家具はもちろん、この展示スペースもなかなか素敵です。カザデビドロは、予約無しで中に入れる好機です! さすが生誕100周年!これは、5月までなので、折りをみて行くつもり・・・。

2013年4月2日火曜日

サンパウロ市内の屋外広告第1号&Movimento por um Futebol Melhorキャンペーン

屋外広告規制のされていたサンパウロ市内ですが、4月1日から、ついにバス停広告が戻ってきました。1番手になったのは、大手ビール会社Ambevのブラマビール(meio&mensagem)。
「暑い!」など使用者から不満も多いと言うおしゃれな新バス停に、ビールの広告が映えますね・・・。

で、こちらで広告されているキャンペーンですが、「Movimento Por um Futebol Melhor(よりよいサッカーのためのムーブメント)」という、企業(メーカー&流通)、サッカークラブ、サポーターが一体となって2015年までにブラジルサッカーを世界で最も優れたものにしよう!というものです。
ホナウドを大使にAmbevが他社に先駆けて始め、現在は、AmBev, Unilever, PepsiCo, Seara, Danone, Bradesco, SKY, Netshoes それに、Burger Kingが参加。サポーターは自分のチームのファンクラブ会員になることで、通常の観戦チケットの優遇に加え、スーパーでこれらの企業の300種類以上の商品のディスカウントを得られる、というものです。サッカークラブは、サントス、コリンチャンス、パルメイラス、サンパウロなどが既に参加しており、他クラブも参加予定だとか。
ワールドカップに向けての大規模なキャンペーンですね!

下記、このキャンペーンのCMです(上が第1作目、下が2作目)。ポ語ですが、雰囲気は伝わるかと。(代理店はAfrica)



2013年4月1日月曜日

サンパウロファッションウィーク2013/2014春夏コレクション

3月18日から21日の週に、イビラプエラ公園内ビエンナーレを会場に、サンパウロファッションウィークが開催されました。
前回のヴィラロボス公園のテントからビエンナーレへ戻って来たわけですが、ニーマイヤーの建築をカンパーナ兄弟が彩るという趣向(クレジットも「SPFW por Irmaos Campana (SPFW by Campana Brothers)」)で楽しませてくれました。

面白かったショーは、初日のカヴァレラ。トニー・トルネイドが熱唱するソウルミュージックをバックにモデルが踊り、クールに盛り上がりました。後、実際に見てないのですが、唯一ビエンナーレ以外(FAAP劇場)で開催されたFH por Fause Hatenが、マリオネットを使ってショーを行い、話題になっていました。
個人的にスタイルが好みだったのは、オスクレンアグア・デ・ココ。共通点は、ブラジルらしさ、そして宝石・・・。外人っぽい(ブラジル人以外の意味で)好みかもしれませんが、やっぱりサンパウロコレクションに期待するのは、こういうところじゃないでしょうか・・・。

後は、私の好きなホナウド・フラガも、頭に取り付けたボンブリル(金属たわし)が、黒人軽視だ、とモデルたちがパウリスタ大通りでプロテストを行い、話題になりましたね・・・。ショーを見ていたときは、なんというか、フェルナンダ・ヤマモトのカツラとか、ネオンの帽子なんかと違い、別にボンブリルあってもなくてもいいんじゃないの(対エリート白人を表現したいのは分かるけど、ファッション的にいいとも思わない)くらいにしか思わなかったのですが、デザイナーが弁明しなきゃいけないところにまで行ってしまいました。

デザイナーのインスピレーションは、昔、サッカーの試合の放映の画像が悪かった時にボンブリルをアンテナ補強に使って、少しでもよいTVシグナルを得ようとしたこと、だそうですが・・・伝わらなかったみたいですね。分からなかったし。

まあ、こちらの人は、チリチリした髪にかなりコンプレックスがあるんですよね。以前、レシフェのファヴェーラを訪れた時に、10歳位の女の子が、私の髪を触って来て「きれいでうらやましいー」と言うので「えー、あなたの髪だっていいじゃない!かわいい!」と答えたら「うそ!大嫌い!ボンブリルだもん!」と言われたことを鮮明に思い出しました・・・。頭にボンブリルは直球でグサリと入ってしまったのでしょうね。

コレクションレポートはこちら。関連ブログはこちらから。