2012年7月27日金曜日

日系移民ドキュメンタリー「時折」

tokiori
先日、すてきなご夫婦と知り合いになりました。そして、二人がまだパリに住んでいた頃、ブラジルと日本を行き来して制作したというドキュメンタリー映画 「時折 - Dobras do Tempo」の上映会に行って参りました。日本語のタイトルが示唆するように、この映画は、日系移民を扱ったものです。
1930年代に、サンパウロ州西部のグラミーニャ(Graminha)植民地へ日本各地から入植した5家族を、時間、場所を縦横無尽に動きながら、美しい映像と共に追う群像劇です。
まだ1世が、また彼らを直接知る人が日本にいるこのタイミングで、引き継いでいける記録となったのは、すてきなことだと思います。

なお、今回の上映会は、Nucleo Hana主催の"Travessias em Coflito - O lado B da imigracao japonesa no Brasil"というテーマで、あまり表に出てこない日本移民に光を当てようと言う企画の第1回として開催されたものです。今後、1年間を通して様々な企画があるそうなので、興味のある方は、プログラムをチェックしてみて下さい。

下記、「時折 - Dobras do Tempo」の予告編になります。構想を含めると4年がかりで作られたというこちらの映画。ぜひ見たい!上映したい!という方は、つなぎますので、ご連絡くださいませ。




NISSIN-Miojoサイトがリニューアル。面白レシピも満載!



ブラジルでも人気のインスタント麺、「日清・明星」サイトが、電通の買収でも話題になったデジタル系代理店LOVによってリニューアルされました。

“Nissin Miojo. Contém história.(歴史がある)”をコンセプトにしていて、安藤百福さんの写真から始まる歴史、400以上のレシピが掲載されているんだとか。

しかし、レシピがなかなか面白いです。こっちは、袋麺をスープなしで食べる(スパゲッティとか焼きそば的ってことです)のが一般的なのですが、トップページに誇らしげに載っている「Nissin Lámen Turma da Mônica com Nuggets」なんて、キャラ弁を見慣れた目には信じられない下手っぷり。他にも、ボールにしてラーメンを揚げてみたり、チョコレートソースと苺で合えて見たり・・・そんなのもありですかね・・・。

2012年7月20日金曜日

2012年最もクリエイティブな広告アイディア10(2)

新しい会社のいいところの1つに、マッサージ師が週に3回来て、市価より安く社内のマッサージ椅子でマッサージをしてくれること。でも、営業のマッサージ師が、パソコン画面に集中しているときに、音もなく背後に周り肩を揉みながら「どう?今日は?」と来るのには、まだまだ慣れません・・・


さて、昨日に続き、クリエイティブなアイディアの紹介です。
(6)Heineken “1 like = 1 balão” 代理店:Wieden+Kennedy
ビール、ハイネケンがフェイスブックのファン100万人獲得を記念して行ったプロモーション。「いいね!」1つにつき1つの風船を膨らませるという単純なもの。また「風船に名前を書いたら?」とか「私の名前、長いけど書ける?」とか「後ろの人たち大丈夫?」といったコメントにもYouTubeのショートビデオでライブで答えていくというもの。「お祝い」が行われた6時間で、12000の「いいね!」が入り、50万人が視聴したそうです。
ポルトガル語ですが、雰囲気はよく伝わるビデオです。


(7)Niely “A Niely alias o calçadão” 代理店:Artplan
くせ毛をまっすぐにする直毛剤、Nileyのプロモーションは、世界的に有名なリオのコパカバーナ海岸の歩道の波模様をまっすぐにしてしまった、というもの。分かりやすくて、私はとても好きです。



(8)Nivea “Viva o verão de perto” 代理店:AgênciaClick
ニヴェアの日焼け止めのためのプロモーションは、アーティストが、太陽の光によって色の現れるビーズを使って描いた絵を、リオの市内に展示するというもの。夜真っ白だったビーズは、太陽が昇るとともに、カラフルなものに。アーティストは、日焼け止めを使って「白」を上に描きました。この模様は、もちろんショートフィルムとなりウェブへ。しかし、日焼け止めって、わあ、やっぱり効果あるんだ、と思わされます。それと、「夏は太陽を近くで楽しもう」というコピーもしっくりきてるかと。


(9)Sprite “Sprite Shower” 代理店:Ogilvy
こちらは、以前カンヌ受賞作として紹介した、スプライトのシャワーです。いいですねー。

(10)Skol “Redondinho” 代理店:F/Nazca S&S
最後は、ブラジルの人気ビール「スコール」のためのプロモーションで、ビールフレーバーのイースターエッグをフェイスブックのファンページから販売する、というもの。
ロゴの「O」のように「丸い(Redonda)」をキーワードにしたコミュニケーションを展開しているのですが、イースターエッグも「ちっちゃい丸いもの(Redondinho)」と名付けられました。




それにしても、Facebookを使った案が多いですね・・・さすが、ブラジル、というところでしょうか。私の好きなものは、リオの海岸に集まりましたが・・・。


それでは、また。

2012年7月19日木曜日

2012上半期:最もクリエイティブな広告アイディア10(1)

ご無沙汰しています。7月からフルタイムでオフィスに出勤しております。やっと少し落ち着きました・・・今日は、同僚から届いた広告業界紙「メイオ&メンサージェン」の選ぶ、「上半期の最も革新的なアイディア10」の中から5つを紹介します。(残りは、また明日に。)

(1)Camp “Caixinha natural” 代理店: Age

まずは、カンヌ受賞で紹介しました果物ジュースのプロモーション。ジュースが本物の果実から作られていることをアピールするために、果物をジュース型に育てたってやつです。

(2)C&A“Fashion like” 代理店: DM9DDB
次は、ファッションチェーン、C&Aのためのアイディア。見逃していましたが、こちらも今年4つのカンヌを受賞したんだとか。下にビデオ(英語)がありますが、ショッピングセンター内のC&Aの母の日コレクションの洋服10点に、Facebookの「いいね!」数がリアルタイムで反映される特別なハンガーを設置したというもの。人気の高いものを買いたい、誰かの意見を聞きたい女性の心をつかんだんだとか。

(3)Doritos “Sonar Music Mission”, 代理店: LiveAd
こちらは、スナック菓子、ドリトスのためのプロモーション。楽器を使わないで作ったミュージックビデオのコンテスト。優勝プレミアムは3人連れてのバルセロナ旅行。

(4)Guaraná Antarctica “Carona que contagia” e “Seleção Amigos do Guaraná Antarctica X Costa Rica”, 代理店:  Espalhe
こちらは、ブラジルでとても人気のある炭酸飲料、ガラナのためのキャンペーン。Facebookとファンページから選ばれた2組が、サンパウロからサルバドールまで仲間と車で旅行して、サルバドールのカーニバルに参加する、というもの。ただし、車を動かすためには、Facebookファンの助けが必要。「いいね!」1つが10M走行に当たり、コメント1つが20Mに当たる、ということで、道中、フェイスブックにいろいろアップしつつ進んでいきます。見事500万人のファンを得て、完走しました。
ポルトガル語ですが、ビデオはこちら。
そして、そのファン500万人を記念して行われたのが、“Seleção Amigos do Guaraná Antarctica X Costa Rica”キャンペーン。ブラジルの代表監督、マノ・メネゼスが、送られて来たビデオを見て、「ガラナ・アンタルチカの友人代表チーム(Seleção Amigos do Guaraná Antarctica)」選手を選ぶ、というもの。そしてチームは、人口500万人のコスタリカのsub-20チームとリオで対戦する、という内容です。TVでも取り上げられました。
同じくポルトガル語ですが、ビデオはこちら。

(5)Halls “Causamento”, 代理店:Espalhe
さて、5つ目はキャンディ、ホールズの「恋人の日(6月にあるブラジル版バレンタインデー)」に引っ掛けた「結婚騒動」キャンペーン。ホールズXDの短時間のすごい威力を訴求しようと、ラスベガスで「1週間」だけ結婚したい独身者を募集。知らないもの同士のカップルの中から、フェイスブックのファン投票数の最も多いカップルが、ラスベガスに行き、300万人のフェイスブックファンの決めた旅程(ヘリコプターツアー、夜のカジノ、クラブなど)を楽しむ、というもの。もちろんその模様は、随時フェイスブックにアップされました。これもまたすごいですね・・・