2014年7月11日金曜日

Vik Muniz氏インタビュー こぼれ話

やーっと「KINARI」が届きました。で、ヴィック・ムニーズ氏のインタビュー時のこぼれ話を書いていないこと、思い出しました。

ヴィックさんと言えば、やっぱり映画、「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」が印象的なアーティストです。
「黄色、入るといいんじゃない?」とこちらで笑顔を作ってくれたヴィックさん。

すごいフレンドリーで、すごいよくしゃべってくれました。でも、思いつきでしゃべっているのではなく、普段からいろんなことに興味をもっていて、よ〜く物事を考えている印象を受けました。

ガービアにあるスタジオは、リオの自然を満喫できるとても美しくすてきな環境です。ニューヨークにも拠点のあるヴィックさんは「ニューヨークの仕事人のクオリティは、無くてはならないものだけど、寒さだけは好きになれないんだよー。冷えていいのは、ビールだけさ」と、リオの拠点も大事にしているご様子。

窓からの風景。緑がいっぱい。

で、あーちこちに作業中の作品や過去の作品が飾られていました。

ボードに証明写真なんかと一緒に磁石で貼付けられたリオを描いた作品

新作用の古い写真の山。アシスタントに指示中。


新作のための習作ホイッスラーの「ブラック・ライオン埠頭」

アルミワイヤーで描いたこちらを撮影しています。

日本が大好きだというヴィックさん。折り鶴で震災復興支援もしてくれました。

そんな彼が考える日本の良さは、「日本人の子供のようなところ」だそうです。「え?子供みたいなのは、ブラジル人じゃない?無邪気さとか好奇心とか・・・」と説明を求めたところ、彼の深い洞察が聞けました。

例えば「日本人は、子供みたいに1つのことに夢中になって、1人でも没頭して、極めるまで長い時間を過ごすところがある。」
「あの人は、机の話だけで2時間もしゃべるんだよ〜」とか、わりとブラジル人に笑われるんですが、確かに日本人の特徴の1つのような気がします。「すきやばし次郎」のドキュメンタリーを見て「玉子焼きだけに何年かかるのよ?」と敬意を通り過ぎて、半ば呆れられるのにも通じるような。

他にも「子供みたいに、新しいものにすぐに手を出すけど、古いものも捨てられない。」だから、東京は未来都市の面と伝統が同居しているに違いない。多分、日本人は全く違和感を感じずに、古刹やビル群や伝統芸能やスーパーモダンな地下都市を行き来している、と。なるほど。

また、自分が子供になった気もすると。「文字が読めないのはもちろん理由の1つだけど、スーパーなんかに行くと、子供向けの商品だけじゃなくて、総菜も洗剤もあらゆる商品がかわいいキャラクターと共に話しかけてくるなんて!楽しい!」で、「日本人は子供の心を持っているから」につながると。確かに言われてみれば、なーんにだって、キャラが付いていて賑やかです。

だから、ブラジル人とは、気が合うと思うんだよ。お互い子供らしさを存分に残したユニークな国民性なんだよ、と。
日本人の印象として「真摯」「誠実」「努力家」などオトナっぽい形容を多く聞いていたので、とても新鮮でした。でも、妙に納得してしまいました。

ね?

みなさんはどうですか?

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