ペットボトル照明を開発 世界中の貧困層に新たな光 13/08/16 (10:52)
水で満たしたペットボトルを天井に設置して、太陽光の反射で屋内を明るくする。「ペットボトル照明(luz engarrafada)」と呼ばれるこのシンプルな発明は多くの人々の生活に役立っており、開発したミナス・ジェライス州在住のアルフレド・モーゼル氏は「現代のエジソン」として注目を集めている。13日付伯メディア(ウェブ版)が報じた。
この発明のきっかけは、2002年にブラジル国内で多発した停電だったという。再生可能なペットボトルと水だけを使用したこのペットボトル照明は環境に優しいだけでなく、電力も一切使わないため電気料金の節約にも効果的だ。モーゼル氏は「光の強さを測定したが、晴れた日にはペットボトル1個の明るさが40~60ワットの電球に相当することが分かった」と語っている。
◆世界各国へ
モーゼル氏の発明は、フィリピンの非営利組織(NPO)マイシェルター財団のプロジェクトとして認められ、フィリピンの貧しい家庭にペットボトル照明が導入されることになった。フィリピンは電気料金が高騰しており、人口の約4分の1が貧困層(1日当たりの収入が1ドル以下)の生活を強いられている。モーゼル氏の発明は、フィリピン社会で高い評価を得ている。
その後、モーゼル氏の発明品はインド、バングラデシュ、タンザニアなど世界15カ国の貧しい家庭に普及した。現在は、世界中の約100万世帯の日常生活に光を与えているという。
マイシェルター財団のアンゲロ・ディアズ理事長は、「モーゼル氏がノーベル賞をもらえるかどうかは分からないが、彼の発明が多くの人々の生活を支えていることを多くの人に知ってほしい」と語った。
2013年8月16日付
(写真はBBCサイトより)
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