アルヴィン・エイリーは、テアトロアルファと全く違う客層で、一瞬、「モダンダンス見に、チケット買って来たの?」と聞きたくなるような顔ぶれでした。小学生くらいの子供とかピンクとか緑の髪の若者も多いし、客席にポップコーンの売り子なんかも入って、高尚というより、娯楽を求めている感じ。でも余計な心配でした。時間いっぱい上質のエンターテイメントが提供され、3度のインターバルを挟んで時間いっぱい、すごーく盛り上がりました。
中でも私が好きだったのは、"Minus 16"という作品。狂気と正気、や、気品と退屈、などを隔てるのは、とても細い線、といったナレーションと共に始まる、椅子を使ったダンス。引き込まれました。で、終盤、ダンサーが客席から10人ほどの観客をステージに上げて踊ったのですが、この観客が踊れることにも驚きました・・・!どこにでもいそうな中年のおばちゃんとか、おじさんも、堂々とした踊りっぷりで、しかも最後にステージの中央に残された若い女性なんて、1人でスポットライト浴びて、堂々とお辞儀をし、ダンサー跨いで降壇しましたからね。仕込みかと疑いましたが、踊ってた子が「びっくりしたー」とか「端っこで踊れてない人いたよねー」てなことを前で言っていたので、素人なんだと思います。恐るべしブラジル人!
この後インターバルで、最後は有名なRevelationで幕を閉じました。こちらは、ちょっと宗教色が強かったですが・・・リズムと色と、躍動感と・・・本当に格好よかったです。
で、先週末見た山海塾・・・『歴史いぜんの記憶―うむすな』(2012)、インターバル無しで1時間半。最後は、10分ほどスタンディングオーベーションが続く、大盛り上がりでした。私もこれまで見た山海塾の作品の中で一番好きかもしれません。なんというか、モダンで前衛的で。砂とか赤、青、緑、黄色とかいった色の演出も、世界に入りやすいと言うか。
ちなみに、天児牛大氏の独舞が2幕あったのですが、これがまたよかったのですよ。特に2幕目は、目が離せませんでした。
アフロアメリカンのリズム感、すげーと思ったのですが、日本人もすげーですわ。ほんと。
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